【写真家が語る】富士フイルム「GFX100 II」の魅力、自然光で輝く最高峰の画質と16ビットRAWの可能性
今回は、いつもレンタルをご利用いただいているお客様から貴重なレビューとお写真をご紹介させていただきます。
富士フイルムのラージフォーマットフラグシップモデル「GFX100 II」。
同社が展開するGFXシリーズの中でも最上位に位置するこのカメラを、写真作家の小松平睦 様にご使用いただくという貴重な機会がございました。
非常に内容の濃いレビューを頂戴いたしましたので、どうぞご覧ください。
GFX100 IIを実際に使ってみて
今回は、貴重な機会を頂きまして本当にありがとうございました。
GFXのシリーズには最初の機種が出た時にビューカメラアダプターをテストするために 4×5 のカメラを持参してショールームに行くほど興味を持っていたのですが、今回試用の機会を得て本当に良いカメラだと実感致しました。 以下に試用に際して私が感じた事を書き出しました。
今回のGFX100 II の試用にあたっては、人物撮影をメインにすることにして2回の撮影を組みました。
1回目はヨーロッパからの留学生のRiri さんと京都市内のレンタルギャラリーで、2回目は個人撮影モデルとして有名なあずりなさんと都内のスタジオで撮影を行いました。
撮影では自然光、そして自然光とストロボ光のミックス光での撮影に重点をおきました。Riri さんとの撮影では敢えて強い日差しの中での撮影を行ったのですが、明部・暗部ともに飛びやつぶれがなく現像パラメーターの調整だけで画像を整えることができたことに驚きました。
また、あずりなさんとの撮影ではフラットな光の中で情感豊かな画像を得ることができました。それぞれのデータに関しては調整に対しての耐性が強く画質がなかなか破綻しないことにも有用性を感じました。ここは16bit RAW データを扱えることがとても大きいと考えております。
初回の撮影では、知識不足で ISO80 の設定での優位性を知らず ISO100 で設定していたのですが、それでも画質調整の幅に感嘆しました。
逆にストロボ光のみの撮影では、メニュー設定に関しての知識不足も有り、思っていたような柔らかさやしなやかさが出せずに少し苦労しました。
また、レンズの画角の縦横比の違いから、少々戸惑う場面もありました。
110mm が 87mm と意識して撮影していましたが、普段の 35mm 判の 85mm のイメージで立つと画角の縦横比の関係でファインダーを覗いた時に後ろに一歩下がるということが何回かありました。
感覚的には 110mm は 35mm 判の 100mm くらいの距離感でした。
110mm では最短撮影距離の関係でもう一つ寄れなかったシーンもあり、自分で機材を揃える場合には 120mm マクロを先に選ぶかもと思いました。
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そしてそれに合わせるレンズとしては、今回試用した 50mm を選びたいです。こちらも自分としては 50mm として扱える印象で、描写も端正かつ伸びやかでとても美しいものでした。
GFX100 II を購入される方に、1本だけレンズをお勧めすることになったら、私はこの GF50mm F3.5 R LM WR を選ぶと思います。
120mm マクロで撮影した画像と合わせて色調整をした時も違うレンズだと言うことを意識せずにパラメーターを揃えることができました。
110mm は同じ設定で現像すると 、 ちょっと硬くオーバーになる印象がありました。
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これまで中判デジタルではPHASE ONE を使用することが多くストロボ光源では非常に満足していたのですが、自然光下での女性の撮影では富士フイルムGFX100 II の方がより自然な描写で好みのデータを得る事が出来たように感じております。 私の周りのカメラマンも富士フイルム社のカメラに切り替える人や、人物撮影用に追加する人が増えてきている印象です。
今回モデルをお願いした『あずりな』さんによると、モデルさんが自分でカメラを購入する際は肌色の表現で富士フイルムの製品を選ぶ事が多いとのことでした。
また、一つ提案なのですが、少々設定のメニュー構成に分かりづらさを感じることがありましたので、ユーチューバーの方と協力して分かりやすく解説してもらえると良いかと強 く思いました。
初期設定のままでも充分なことが多いのですが、「ここを変えたい。」と思った時にメニュー の階層を一通り見ても探せ図に、設定変更を諦めたことが何度かありました。ここは富士フイルム様とご協力の上でご検討していただけると、非常に有用だと思いました。
以上 、 今回の試用の感想を簡単にまとめました。とても気になっていた富士フイルムのGFX100 II を試用する機会を与えていただき本当に感謝しております。
自然光での幅広いラティチュードと素直な表現力には大変驚きました。まわりのカメラマンにも自信を持ってお勧めできますし、私自身も導入を目指して頑張ろうと思います。
京都撮影:モデル:riri メイク&ヘアメイク:Honoka Kawamichi
東京撮影:モデル:あずりな メイク&ヘアメイク:齋藤 文
いつもレンタルをご愛顧いただいている小松平睦 様からのレビューでございました。弊社では経験できない貴重なお話と、素晴らしいお写真をご提供いただきまして、誠にありがとうございました。
このように弊社ブログでは、お客様から頂いたレビューを記事にさせていただき、同じ機材をご検討されている方へのフォローアップができれば幸いです。
今回のご使用機材
富士フイルム FUJIFILM GFX100 II(ボディのみ)