富士フイルムレンズ

GFX100S IIで「GF500mmF5.6 R LM OIS WR」を使う|中判500mm超望遠の魅力

Saijo

花火大会の日。私は仕事を早く切り上げて、花火を撮影するために「GFX100S II」と「GF500mmF5.6 R LM OIS WR」、それからテレコンバーター「GF1.4X TC WR」を会社から借りて自分のバックパックに詰め込みました。

「GFX100S II」は前モデルより17gほど軽くなったとはいえ、その重さの違いはほぼ変わりなく、レンズも約1.4kgあるので他に入れてあるものも含めると4〜5kgの重さが背中にのしかかります……。

GFX100S IIとGF500mm

「GFX100S II」はグリップのラバー部分のデザインが変わっただけで、全体像は前モデルと一緒です。100Sのスペックアップ版というべき製品。

レンタルはこちら:GFX100S IIボディのみ

対して「GF500mmF5.6 R LM OIS WR」は、GFX用に設計された超望遠レンズ。フルサイズ35mm換算で約400mm相当の単焦点レンズです。

レンタルはこちら:GF500mmF5.6 R LM OIS WR

テレコンバーター「GF1.4X TC WR」にも対応していて、装着すると絞りは1段分下がりますが、35mm換算で約560mm相当になります。

レンタルはこちら:GF1.4X TC WR

ラージフォーマットで花火を撮る

今回はさすがに重い三脚を一緒に持ち歩くのは苦だったので、自前の貧弱な三脚を頼りすることに。Amazonで買った安いやつです。

本来、花火の撮影というのはレリーズを使用するものなのですが、富士フイルム専用のレリーズを取り扱いしていないため、セルフタイマーを使って撮影を試みることにしました。

セルフタイマーを2秒に設定します。シャッタースピードはどれくらいにすればいいかわからなかったので、とりあえず長めの30秒にしてみました。
というか、どのカメラもなぜセルフタイマーの設定は2秒と10秒しかないのでしょうか……。2秒だと短すぎるし、10秒は長すぎる気がします。

花火大会が始まりました。連続でボンボン上がる花火を収めるために、タイミングを見計らってシャッターボタンを押します。セルフタイマー2秒を待ったあとにシャッターが切れました。

さすがに30秒露光では花火も空も、真っ白になってしまいました。「GFX100S II」は1億200万画素もあるので、写真のデータサイズも馬鹿でかいです。アップロードするにはデータが大きすぎるので少々リサイズしました。

でもこんなに真っ白になった花火も、ラージフォーマットのダイナミックレンジの広さがあればレタッチである程度リカバリーできてしまうという点です。

フルサイズフォーマットの約1.7倍大きなセンサーなので、それだけ階調の豊かさもありますし、レンジ幅が広いということは黒つぶれ・白とびにも強いということです。

花火の作例はこちら

動物を撮ってみたい

1億200万画素で動物を撮ったら、どれだけ高精細な写真が撮れるのだろうかと、上野動物園にやってきました。

レンズは同じく「GF500mmF5.6 R LM OIS WR」を使います。今回はテレコンは付けずにレンズ単体のみです。

撮影モードは絞り優先Aモード、ISOは全てオートです。

全部で450枚近く撮影したんですが、容量が25GBもありまして(JPGだけで)、1億200万画素の怖さを今まさに感じているところです。さすがにサーバーが圧迫するのでフル画質でアップロードできませんので縮小した画像でお届けいたします。

下の画像は顔の部分を正方形にトリミングしたもの。これだけで3245pxあるので相当な大きさなのがおわかりいただけるかと。

500mm単焦点で開放F値は5.6となるレンズですが、暗い場面ではISOオートでも結構限界を感じる部分もありました。

室内で展示してある動物を撮ってみたのですが、ISOは標準出力で80~12800 (1/3ステップ)で動きます。拡張で25600、51200、102400まで上がりますが、さすがにノイズも増えてしまうので拡張は使わないようにしました。

そうなるとシャッタースピードは1/30秒の長さになるので、手持ちでの撮影では手ブレを抑えるのがギリギリといったところ。

ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正のサポートもあり、手ブレ写真はなんとか抑えることに成功。でも腕上げてプルプルしながら撮りました。

このマヌルネコ、結構動き回っていたので、手ブレしないようにシャッター優先モードにしてシャッタースピードを1/250に設定したころ、このように真っ暗な写真に。暗い場面ではもう少し大口径なレンズが必要です。

CFexpress対応が望ましい

「GFX100S II」はSDカードスロットが2つありますが、バシャバシャ連続で撮っているとバッファが詰まってしまい、7〜8秒ほど待たされるという場面もありました。1枚のRAWで100MBを超えるため、よりスピードの速いSDカードが必要になります。他社のフルサイズミラーレスはCFexpress対応の機種も多いため、もっとレスポンスの良さを求めてしまうと上位機種の「GFX100 II」という選択肢になるのですが、本機にも搭載してたら良かったなと思う次第です。

動物の作例

記事を書いたひと
Saijo
Saijo
Saijo
APEXレンタルで機材担当をしているApple信者です。 過去に某ITメディア編集部でWebディレ(アシ)経験あり。かたわらYouTube動画の企画・編集などをしてました。 主にカメラ、パソコン関連の記事を書きます、仕事では機材全般さわっています。
記事URLをコピーしました