富士フイルム

富士フイルム独自のグレイン・エフェクトとは? フィルムカメラのような味わいを楽しもう

Coyote

最近SNSなどを見ていると、撮った写真をあえてフィルム風に加工するエフェクトが人気ですね。
デジタルのクリアな描写ももちろんきれいなのですが、フィルムの味わい=思い出っぽさが強調されて人気なのかな。なんて思ったりもします。

そんなフィルムらしい色表現に力を入れているのがフィルムメーカーとしてもおなじみ、富士フイルムの「フィルムシミュレーション」です。

これまでも当社のブログではフィルムシミュレーションの素晴らしさを何度かご紹介してきましたが、今回はそんなフィルムシミュレーションをよりフィルムっぽく仕上げるグレイン・エフェクトをご紹介したいと思います!
小さな画面では分かりにくいので、ぜひ作例を拡大して御覧いただくことをお勧めします!

グレイン・エフェクトとは?

グレイン・エフェクトとはフィルムのような粒状感を足すエフェクト機能です。
デジタル世代には馴染みが薄いかもしれませんが、フィルムには粒子があって、写真にもザラザラとした粒状感があるのです。

デジタルのノイズは粒が四角いのに対しフィルムの粒子は丸い形をしていると言われ、そうした粒子があることで描写に柔らかさを感じられます。
この柔らかさはフィルムそのものの質感を表現しているように感じます。

さっそくグレイン・エフェクトを使って写真を撮ってみます。

いかがでしょう。一見分かりにくいかもしれませんが、少し拡大をしてみると……

全体的に粒状感があるのがお分かりでしょうか。

※わずかなアクセントなので、見えにくい場合は拡大してご覧ください。

グレイン・エフェクトは一部の古いモデルやエントリー機種には搭載されていないことがありますが、比較的最近のモデルでしたらほとんどの機種に搭載されているでしょう。

エフェクトは強度「弱・強」と粒度「大・小」を選べます。
あまり粒状感を足したくない場合は、強度「弱」粒度「小」を選ぶといいでしょう。
個人的に、高画素なデジタルカメラだと薄めのグレイン・エフェクトでは粒状感に気づきにくいので、強度「強」粒度「大」くらいの粒状感があってもいいかなと思います。

雑味を足す=味わいが増す

グレイン・エフェクトは、クリアな写真にあえて質感を足す行為になります。
例えばレコードとCDで音楽を聴き比べた時、CDの方が音はクリアだけれど、レコードの針があたる「プツプツ…」という雑音や音のひずみに趣を感じることはありませんでしょうか。
雑味があるというのは味わいが増すということなのかもしれません。
グレイン・エフェクトの面白いところは、ISO感度のようなノイズっぽさではなく、拡大してみると本当にフィルムのような質感が表現されているところです。


「ノイズを加える」というより「質感を加える」という感覚で使ってみると、写真のぬくもりが出てくるような気がします。

また、これは個人的な好みになりますが、フィルムっぽさを出すときにはあえて露出をアンダーやオーバーにしてみたり、水平を少し傾けたりちょっと失敗した感じを出して撮ってみるのも面白いです。
ミラーレスカメラでは適正露出や水平を事前に確認して撮れるので失敗が少ないのですが、フィルム写真はそうした失敗が起きやすく、それが逆に味となることもありました。

小さなサイズで見ると分かりにくいですが、よく見るとしっかり加わっているグレイン・エフェクト。
主張しすぎないこの質感がいいですね。

どうせならもっとフィルムへ近づいてみる

フィルムっぽい色とフィルムっぽい粒子を出せるなら、フィルム時代のレンズを使ってみるとますますフィルムらしさが増すかもしれません。
自前のオールドレンズをマウントアダプター経由で装着してみました。

60年前のレンズなので現在のデジタル用のレンズと比べると、甘い描写と像のにじみ。
これもまたフィルム写真っぽさなのかもしれません。
あまりたくさん撮りませんでしたが、フィルム時代のレンズはデジタルカメラ用のレンズより解像力も低いので、いいアクセントになります。

まとめ

最近では若い人たちの間でフィルム写真や古いデジカメでの撮影が人気との話をよく耳にします。その理由は「雰囲気がエモい、撮影体験が楽しい、最近のデジタルカメラは綺麗に写りすぎるから」という声を聞いたことがあります。

富士フイルムのカメラは、フィルムシミュレーションによりエモい色味が簡単に出せますが、センサーもレンズも優秀な『高画質なデジタル写真』であり、フィルム写真ではありません。

けれど、デジタルでも工夫によってフィルムのような表現に近づくことができる。
そうした面白さを追求できるのはフィルムメーカーが作るデジタルカメラだからこそと思います。
是非、フィルムシミュレーションもデフォルト設定だけではなく、彩度やコントラストをお好みでいじってみるのもいいですね。
あえて古いレンズを使うのもアリでしょう!
富士フイルムのカメラを使う際には、ぜひお試しください!

☆今回使用した機材☆

富士フイルム FUJIFILM X-T5 ブラック(ボディのみ)

フジノンレンズ XF56mmF1.2 R WR

☆富士フイルム製 カメラ・レンズ一覧☆
X & GFXシリーズ カメラボディ
富士フイルム Xマウントレンズ
富士フイルム Gマウントレンズ

記事を書いたひと
Coyote
Coyote
テレビCMの元オフラインエディター。 映像機材のレンタル屋さんとして、映像に関する事はプロであれ!を信条に出来ることは何でも取り組んでます。 PENTAXを愛用して16年。 低シェア故に輝ける周りと被らない個性が大好き!
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