カメラ基礎講座

【ちょっとむずかしい?】カメラ初心者がクリップオンストロボ使ってみた【でも使ってみたい!】

エイペックスレンタルズ編集部

寒い季節も過ぎ、写真を撮りに行きたくなるような暖かな(少し暑い?)季節になってきました。
これからの時期は花も緑もとてもきれいでカメラ片手にうきうきと出かけたくなります。

が、しかし!

会社でも触り、休日も触っているはずなのに、ちっとも上達しない……。
なんだかいつも代わり映えのしない写真ばっかり……。
加工盛り盛りのキラキラ写真とかいいから、めっちゃかっこいいプロみたいな写真撮りたい……。

何が足りないのか考えてみると、そうです。今までクリップオンストロボをまともに撮影で使ったことがないから!! だったのです。

「ストロボ」というと、昔のインスタントカメラのイメージもあり、赤目になったり変な風に顔が白飛びしてしまったりであまりいいイメージがありませんでした。
しかし、いつまでもそんな初心者みたいなことは言っていられません。ここは一念発起してクリップオンストロボと歩み寄ってみようと思いました。

こちらは弊社で取り扱っているクリップオンストロボの一部です。
ガイドナンバー=光量により大きさが違います。
なお弊社ではCanon、Nikon、SONY各メーカー揃ってます。

1.クリップオンストロボって何のために使うの?

さて、ではなぜクリップオンストロボを使うのでしょうか。
(以下、クリップオンストロボのことは「ストロボ」と略します)

撮影スタジオで、モデルさんを撮る時に使われたり、結婚式場など薄暗い室内で使われているのは皆様もご覧になったことがあると思います。
でも、明るく撮るだけならカメラ内蔵ストロボではだめなの?? と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

カメラ内蔵ストロボのみの場合では光量が足りず、感度が上がってしまい、ノイズ混じりのざらざらの写真になったり、光の当たる範囲が狭くなり一部分だけ光っているような不自然な写真に仕上がったことがある方もいらっしゃると思います。
記念写真や、対象物、対象人物をよりきれいに撮りたいときは、やはり感度はなるべく低く設定したいですよね。

そこで、ストロボを使って明るくさせて光量不足に一役買ってもらうわけです。
また、別の場所から発光させてカメラとは別角度から光源を作り出したり、より多い光量でくっきりと撮ることは基本外部ストロボにしかできないこと。
よりきれいに撮りたいとき、暗いところでは明るく、被写体をより際立たせたいときにはストロボは必須なのです!

2.背面モニターには見覚えのない表記が……


今回はCanonの600EXII-RTで説明させていただきます。上が実際のストロボの写真です。
これをカメラに乗っけるわけですが、ボディ本体側から見るとストロボにもモニターがあるわけです。

ボディ本体では見たことない表記もあり、何がなにやらまったくわかりません。
このままわからないまま触り続けていてはいけない! ということで、わからない表記をじっくり調べてみました。

○ETTL/TTL/マニュアル発光/マルチ発光/ストロボ外部調光(Ext.A/M)
これらは本体の「MODE」ボタンを押すごとに切り替わります。
いくつかあるモードはどんなときに切り替えるのでしょうか。

ETTL:全自動ストロボ撮影

カメラの撮影モードを<P>(プログラムAE)、または「全自動」に設定すると、「カメラまかせのE-TTL II/E-TTL全自動ストロボ撮影」を行うことができます(Canon600EXII-RT取扱説明書より引用)

このモードの場合、カメラをオート撮影にすることによって、カメラ側で測光し調度良いように自動で設定してくれるようです。初めて使う方にはとても心強いモードですね。

また、シャッター優先、絞り優先、マニュアルでもこのモードは使用できるようです。
たとえば、絞り優先なら希望の絞り値に合わせて標準露出になるように設定してくれます。

上記3モードでETTL撮影する場合は、最高シャッター速度が1/30になったり、暗い場所ではスローシンクロ撮影になるなど注意点も必要になってくるので、なれないうちはPかフルオートが良いかもしれません。
また、TTL撮影についてはフィルムカメラ用の全自動モードということをメーカー様より伺いました。ビデオエイペックスで取り扱っているデジタル一眼に関してはETTLでの撮影を使ったほうが良いようです。

M:マニュアル発光

フル発光から1/128発光まで1/3ステップで細かく決められるモードです。
正確な露出を得るために使われるようですが、フラッシュメーターが必要だったり、決められた発光量によって撮影位置や絞りも固定されるので、より詳しくないと使いこなすのは難しいと感じました。

MULTI:マルチ発光

低速シャッター時に使うモードのようです。低速シャッター時にこのモードを使うと、発光回数を決めることにより1枚の写真の中に連続撮影のような多重撮影ができるようになるとのこと。
かっこいいと思いますが、三脚が必要だったり、設定も大変そうなのでやはり素人にはまだ難しいモードでした……。

Ext.A/M:ストロボ外部調光

被写体に反射したストロボ光を測光して標準露出に合わせるモードだそうです。
Canonサービスセンターに問い合わせたところ、このモードはシンクロコード使用の場合はETTLが使えないため、このモードで外部調光して撮影したり、従来のフィルムカメラで細かく設定していた方に向けて、よりなれているモードで使用して頂くためのモードのようです。(厳密にはストロボだけではなく、カメラ側での測光も加味しているそうです。)

弊社で取り扱っているような現行(または現行品に近い)デジタル一眼レフでこのモードを使うことは先ずなく、むしろETTLで撮影してくださいとのことでした。

また、背面モニター下にある4つのアイコンがあります。

  • Zm/C.Fnは照射角(ストロボ光を照射する範囲)の手動設定のときに使います。
  • +/-は調光補正です。発光量を調整できるのでもう少し明るくしたい、反対に暗くしたいときに使います。
  • FEBは発光量を自動で変えながら3枚取れるモードです。たとえば、+/-0.3に設定すれば1/3段ずつ暗い写真、適、明るい写真を撮る事ができます。
    連写ではなくワンショットでの撮影がいいそうです。明るさを決めかねているときにはこの機能を使うのも良いかもしれません。
  • SYNCはハイスピードシンクロ、後幕シンクロをここで選べます。ハイスピードシンクロについては後述します。後幕シンクロに関しては今回はスルーします。
    ざっと調べてみましたが、調べる程にに本当に便利なモノだったんだなぁと改めて感じました。

3.とりあえずETTL撮影!

でも、ここまで調べたからといって結局は撮影してみないとイメージがつかみ辛くわかりません。
では、いざ実践!ということで今回は初心者でもとっつきやすそうな「ETTL」撮影をしてみることにします。

これはストロボなし。なんとなく暗いです。

これはストロボあり。光がばっちり当たっていますが、うーん……これじゃない感。
何かないかなと頭をめぐらせていると、「バウンス」という言葉を思い出しました。
バウンスというのは、天井や壁に光を当てて拡散し、強い光ではなくやわらかく光を当てるテクニックです。早速やってみましょう。

あら、不思議!
光がふんわりと当たり、影の落ち方も自然になりました。
またツルツルしているものの光の入り方も違います。

ストロボなし。

ストロボあり。

ストロボありバウンス撮影。人形の耳から胴体にかけての部分を見て頂くとわかりやすいですが、直接当てた光ではテラッと光っていますが、一回天井にバウンスさせることにより柔らかさが感じられる光の当たり方になりました。
柔らかい光でやさしい印象を与えたいときなど、バウンス撮影は有効な撮影方法ということがわかりました。

4.逆光でも明るい写真がとってみたい

ストロボを使うのは室内や暗いところだけではありません。野外撮影での逆光や光量不足を補うために使用することもあります。
しかし、ただシャッターを切っただけではストロボの光が一番当たる手前だけが明るく、その他の部分は暗い、やや不自然な仕上がりになってしまいます。

これを回避することができるのが「日中シンクロ撮影」というテクニックです。
露光調整をして、手前から奥まで明るい、バランスの取れた写真にすることができます。
ストロボの光量は変わらないので、シャッタースピードを調整してストロボの光が当たっているところ以外を明るくします。
(これは、普通の写真撮影と同じ考えです。シャッターを開ける時間が長ければ、光がセンサーに当たる時間が長くなるので全体が明るくなります。)

また、ストロボによって対象物が白とびする場合などは

①シャッタースピードを遅くする

②ストロボの光量を小さくする(+/-部分で発光量を変える)

などの方法があります。撮影環境に応じて適宜変えていくことが必要です。

5.あとがき

自然光で撮影することこそ、人間の見た目に近くナチュラルでいい写真だと思っていましたが、ストロボを使うことにより、より主題がはっきりとした写真が撮れること、雑誌のようなカッコイイ写真が撮れることがわかりました。

もちろん、場所によってはストロボ使用を禁止するところもあるのでどこでも使える!という機材ではないですが撮影イメージを固め、しかるべき場所でストロボを使用して撮影することにより加工なしでも充分に魅力的な写真が撮れるのです。

草木や花もそうですが、家族や友達を題材にしてとってみると、いつも以上に素敵な写真が撮れるかもしれません。
想像以上に奥深く、理解することが難しく感じることもありましたが仕組みがわかることにより、どんな設定にすれば場面に応じた適切な写真が撮れるのかがわかり、また一歩素人から脱出できたのかな、と思います。

ストロボに興味をお持ちいただけましたか?
もし、借りてみたい!と思ったら、ぜひ弊社にてレンタルしてみてくださいね。
レンタルはこちらから!

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