Canon EOS R7・R10を比べてみたら……
2022年6月末に発売されたCanon EOS R7、7月末に発売されたEOS R10が入荷しましたので、レンタルスタッフがちょっと使ってみました。
スペック
EOS R7 | EOS R10 | |
センサー | ||
イメージセンサー | デュアルピクセルCMOSセンサー | デュアルピクセルCMOSセンサー |
有効画素数 | 最大約3250万画素 | 最大約2420万画素 |
最大記録画素 | 6960×4640 | 6000×4000 |
フォーカス動作 | [静止画撮影] AF動作:ワンショットAF、サ-ボAF 手動ピント合わせ:対応[動画撮影] AF動作:ワンショットAF、動画サーボAF 手動ピント合わせ:対応 | [静止画撮影] AF動作:ワンショットAF、サ-ボAF 手動ピント合わせ:対応[動画撮影] AF動作:ワンショットAF、動画サーボAF 手動ピント合わせ:対応 |
測距エリア | [静止画]最大5915ポジション(91×65) [動画]最大4823ポジション(91×53) | [静止画]最大4503ポジション(79×57) [動画]最大3713ポジション(79×47) |
測距輝度範囲 | EV-5.0~20 ※F1.2レンズ | EV-4.0~20 ※F1.2レンズ |
ボディー内手ブレ補正 | 搭載(最大8段) | なし |
露出制御 | ||
測光方式 | 撮像素子 | 撮像素子 |
測光センサー | 評価測光 部分測光 スポット測光 中央部重点平均測光 | 評価測光 部分測光 スポット測光 中央部重点平均測光 |
撮影モード(静止画) | フレキシブルAE プログラムAE シャッター優先AE 絞り優先AE マニュアル露出 バルブ撮影 カスタム撮影モード(C1/C2/C3) | フレキシブルAE プログラムAE シャッター優先AE 絞り優先AE マニュアル露出 バルブ撮影、カスタム撮影モード(C1/C2) |
撮影モード(動画) | シーンインテリジェントオート動画 HDR動画 クリエイティブフィルター | シーンインテリジェントオート動画 HDR動画 クリエイティブフィルター動画 |
ISO感度 | 常用ISO:100~32000 拡張ISO(相当):51200 | 常用ISO:100~32000 拡張ISO(相当):51200 |
露出補正 | 1/3、1/2段ステップ±3段 | 1/3、1/2段ステップ±3段 |
シャッター速度 | ||
シャッター速度 | メカシャッター/電子先幕設定時 :1/8000~30秒 バルブ電子シャッター設定時: 1/16000、1/8000~30秒、バルブ | メカシャッター/電子先幕設定時 :1/4000~30秒 バルブ電子シャッター設定時: 1/16000~30秒、バルブ |
フラッシュ同調速度 | メカシャッター:1/250秒 電子先幕:1/320秒 | メカシャッター:1/200秒 電子先幕:1/250秒 |
ドライブモード | 1枚撮影 高速連続撮影+ 高速連続撮影 低速連続撮影 セルフタイマー:10秒/リモコン セルフタイマー:2秒/リモコン セルフタイマー:連続撮影 | 1枚撮影 高速連続撮影+ 高速連続撮影 低速連続撮影 セルフタイマー:10秒/リモコン セルフタイマー:2秒/リモコン セルフタイマー:連続撮影 |
連続撮影可能枚数 | JPEGラージ:約184枚 HEIFラージ:約184枚 RAW:約46枚 RAW+HEIFラージ:約46枚 ※すべてUHS-1対応 32GBカードにて | JPEGラージ:約123枚 HEIFラージ:約90枚 RAW:約21枚 RAW+HEIFラージ:約21枚 ※すべてUHS-1対応 32GBカードにて |
モニター・ファインダー | ||
モニター形式 | TFT式カラー液晶モニター | TFT式カラー液晶モニター |
モニタードット数 | 約162万ドット | 約104万ドット |
視野角 | 上下/左右ともに約170° | 上下/左右ともに約150° |
色調調整 | 暖色/標準/寒色1/寒色2 | 非搭載 |
可動方式 | バリアングル | バリアングル |
ファインダー形式 | OLEDカラー電子ビューファインダー | OLEDカラー電子ビューファインダー |
倍率 | 約1.15倍 | 約0.95倍 |
ざっくりとですが、EOS R7とR10の差がある部分をメインにまとめてみました。
比べてみると性能差はあるものの、ベースの部分はどちらも同じものを使用しているように思えます。
EOS R10はエントリーモデルという位置づけですが、キヤノンがこれまでに展開してきたEOS Kissシリーズや、EOS Mシリーズと比べても、非常に完成度の高いエントリーモデルという感じがします。
EOS R7は、EOS 7D系統の後継機としての位置づけでしょうか。ハイアマチュア向けに作られたハイパフォーマンスモデル。写真と動画も楽しみたいのであれば間違いなくEOS R7を選ぶべきでしょう。
EOS R7のセンサーには塵の混入を防ぐシャッター幕がついています。
カードスロットはEOS R7は2スロット、EOS R10は1スロットです。ただどちらもUHS-2には対応。
バッテリーはEOS R7がLP-E6NH、EOS R10がLP-E17です。
外部インターフェースはEOS R7の方ではイヤホン端子もついているので、動画撮影時のプレビューを確認したいときも便利。USB-C端子はEOS R10のほうはUSB-C 2.0に対して、EOS R7は、USB-C 3.2 Gen2となっています。
EOS R10はフラッシュ内蔵。使いたい場合は手動で上げ下げする必要があります。
実際に使ってみると……
連射性能をみてみたかったので、飛行機を撮りに行ってきました。
レンズはRF70-200mm F4と、RF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STM。
キヤノンのAPS-Cの場合、フルサイズ換算1.6倍で計算するので、112-320mm相当と、28-240mm相当で撮ることができます。
EOS R7も、R10もJPGの連射は結構な枚数撮ることができました。下のGIFはJPG175枚を繋ぎ合わせた動画です。ちなみに使っているメモリーカードは弊社のレンタルで付属しているSundisk Exream Proの64GB
RAW+JPGで連射すると60枚程度でバッファが詰まって止まってしまいました。R10のほうはもっと早かったかも。
EOS R7もR10も、被写体検出が優秀なので、動く飛行機にもずっとフォーカスを当て続けてくれます。
EOS R7には自動水平補正してくれる機能もあります。ただこれにすると高速連写はできなくなります。
シャッター音はというと、EOS R7はパシュッ!パシュッ!と金属感のある音がするのに対し、EOS R10はパキンッ!パキンッ!と、やや安っぽい音がするのがちょっと気になるところ。
EOS R10につけているRF-S 18-150mm F3.5-6.3 IS STMも、換算240mm相当まで寄ることができるので結構便利。R10はボディサイズも小さいので、ほんとに軽い。
また、下位モデルとしては珍しくジョイスティックタイプのマルチコントローラーもついてるので、測距点の操作がしやすく大変ありがたいなと感じました。エントリーモデルと書きましたが、エントリーよりも断然高いレベルの代物であると思います。
RFマウントなので、フルサイズ向けのレンズはもちろん装着できますし、EFレンズに変換するマウントアダプターがあれば、一眼レフ用のEFレンズも装着可能。今まで使ってた資産を活かしながら、新しいミラーレスの性能を堪能できます。
動画性能について
最後に動画の性能について。今回は動画に関する検証は行っていないのですが、スペックでみるとやはりEOS R7のほうが動画に特化しています。4Kで長時間撮影したい場合はEOS R7を選ぶべきでしょう。
EOS R7 | EOS R10 | |
動画記録形式 | MP4 | MP4 |
動画記録サイズ | 4K UHD Fine※1 4K UHD 4K UHDクロップ タイムラプス動画4K UHD:3840×2160(16:9) ハイフレームレート フルHD タイムラプス動画フルHD HDR動画 クリエイティブフィルター:1920×1080(16:9) | 4K UHD※2 4K UHDクロップ タイムラプス動画 4K UHD:3840×2160(16:9) ハイフレームレート フルHD フルHD タイムラプス動画 フルHD HDR動画 クリエイティブフィルター:1920×1080(16:9) |
4K UHD | 7Kオーバーサンプリングから処理 ※1 | 6Kオーバーサンプリングから処理 ※2 |
動画クロップ | 4K(3840×2160) 60p クロップなし | 4K(3840×2160) 60p クロップあり |
連続撮影時間 | 最大6時間、フルHD30fpsは無制限 | 最大2時間 |
動画プロファイル | タイムコード、HDR PQ、Canon-Log | タイムコード、HDR PQ |
手ブレ補正 | 電子手ブレ補正対応 | 電子手ブレ補正対応 |
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Canon EOS R10 RF-S18-150 IS STM