PLフィルターってどうやって使うもの? 効果や実例を解説します
こんにちは!
今日は天気もいいので外をお散歩していたら……
あれれ? 池の中に立派な鯉が泳いでいるじゃないか!
せっかくだから写真を……パシャリ!!
あ、あれれー?? 光の反射が邪魔して水中の様子が何にも見えないぞ~!
え~ん 邪魔な反射を取り除ける道具出してよ~!!
と、皆さんこんな風に困ったことはありませんか?
困ってしまうとついつい丸い何かに頼りたくなってしまうそこのあなたっ!
こんな素敵な道具がありますよ。
タラララッタター! PLフィルター!
このフィルターはね、レンズの先端に装着するだけで不要な光を遮断する事ができるフィルターなんだよ!
えーええええ!? いったいどういう事~
というわけで、今回はサーキュラーPLフィルターについてご紹介したいと思います!
PLフィルターの仕組みを理解しよう 〜お勉強編〜
PLとはPolarized Lightの略で「偏光」という意味になります。
偏光とはどういう意味なのでしょうか?
調べてみると専門用語が多くてすっごく難しい!
そこで、筆者なりに解釈した内容にてご説明したいと思います。
まず、私たちは普段沢山の「光」に囲まれて生活しているのですが、私たちが最も恩恵を受けている太陽の光、これは自然光と呼ばれています。
私たちの目では分からないのですが、実は自然光は様々な向きに振動をしながら進んでいるのです。
しかし、その自然光が何かの物体の表面にぶつかり反射をすると、様々な向きに振動していた光は偏った向き(特定の向き)にのみ振動をするようになります。
この偏った振動の光の事を偏光と呼ぶようです。(難しい!!)
PLフィルターには「偏光膜」というブラインド状の格子のような膜があり、この偏光膜で「偏った振動の光」を遮断しているのです。
ようするに、何かに反射した光に対してのみ効果があるという事なのですね!
※注意※
太陽光のような自然光は遮断できません。
鏡や鉄などに反射した光は自然光と同じような光の波長の為遮断する事はできません。
弊社で取り扱っているのは「サーキュラーPLフィルター」という商品ですが、「PLフィルター」というフィルターも別で存在します。
厳密には仕組みが違うのですが、基本的な効果自体はどちらも一緒です!
ただ、「PLフィルター」の場合は一眼レフ形式のカメラで使用した際、構造上オートフォーカスが誤作動してしまう可能性があるのですが、「サーキュラーPLフィルター」なら一眼レフカメラでもミラーレスカメラでも誤作動せずに使用できるよう作られているのです。
※今回はまとめてPLフィルターと呼ばせてもらいます。
不要な反射光を遮断しよう! ~反射除去効果~
さてさて、PLフィルターを使えば不要な反射光を遮断する効果があることが何となくわかりましたね。
ところで不要な反射光ってなんでしょう?
先ほどの鯉の写真をご覧ください。
ムムム、自分の目で見た時には水中に鯉がいるのは分ったのですが、写真にしてみると水面の反射が強くて鯉がどれくらいいるのかも分からないですね。でもここでPLフィルターを使用してみると……。パシャリ
おぉぉぉ!
同じ時間帯に同じアングルで撮影したのに、こちらではしっかり水の中が見えますね!
このように光の反射を遮断する事によって水中の様子もバッチリ撮影できました。
これを反射除去効果といいます。
ガラスや水面等、光を反射しやすい被写体を撮影した際の反射光を遮断する効果の事です。
う~む、比べてみると一目瞭然ですね!
空気中の光の反射を抑えよう! ~色彩コントラスト効果~
PLフィルターには色彩コントラスト効果という効果もあります。
風景などを撮影した際に、通常撮影時よりもより色がはっきりとしたメリハリのある写真に撮れる効果です。
実は空気中にはチリや埃などが舞っていて、それらも光を乱反射させているのです。
光が乱反射している中で撮影をすると、細かい光の反射により全体的に白っぽく写ってしまっています。
こちらが普通に撮影した写真です。パシャリ。
しかし、PLフィルターを装着すると……
わぉ! 同じ風景を同じ設定で撮ったのに色がすごく濃くなった!!
これは、空気中の乱反射した光や葉の表面の光の反射をPLフィルターが遮断する事によって風景本来が持つ色を写すことが出来たという事です。
どうやって使うの?
【基本その1】光を遮断しやすい角度を見極めよう!
光は様々な方向から向かってきますが、PLフィルターは装着すれば全ての方向の光を遮断できるわけではありません。
効果が得やすい角度がある為、カメラの向きによって効果の強弱が変わります。
まずは被写体に対して一番効果のある角度を確認しましょう!
【基本その2】効果が得やすい角度って?
反射除去効果を得たい時……、つまりガラスや水面等の反射を抑えたい時は被写体に対して30度~40度くらいの向きにカメラを設置すると効果が大きいと言われています。
一方、色彩コントラスト効果で風景を色鮮やかに写したい時には、太陽の位置に対してカメラを90度くらいの向きに設置するのが良いようです。
【基本その3】一番効果がある位置までフィルターを回転しよう!
角度が決まったら、あとはフィルターの前枠部分を回転させることによって効果の強弱をつける事ができます。
レンズに装着した状態でクルクル回るので、回しながら一番効果のあるポイントを探しましょう!
どちらの方向に回す事もできるのですが、レンズ正面から見て左方向に回しているとフィルターそのものが緩んでレンズから外れてしまう事があるので要注意!
※レンズフード使用時でも、フードに小窓がついている場合は小窓を開ければ回せます。
▲マークは格子の向きを表します。
▲が真上にある時は、水平方向の反射光を遮断します。
効果が最大に活かされる位置から90度回すと効果が最小になります。そこからまた90度回すと最大になります。
光の反射はあっちゃいけないの??
さてさて、PLフィルターの効果が分かるとさぞ色んなシチュエーションで使ってみたくなりますよね。
でもちょっと待ってください!
光の反射をなくすことは本当に良い事なのでしょうか?
写真は光の反射も含めて被写体になりうることもあります。
例えば下のような水面の反射が映えるシチュエーションでは、盛大に反射を活かした方が綺麗です!
また、こちらの写真はどうでしょう?
PLフィルターを使用すると葉の本来の色が写されてとても鮮やかになりましたけど、奥行きが感じられずメインの葉っぱの存在感が薄れているように感じます。
一方で光沢がある方が立体感を感じ、葉っぱの存在感も増している印象がありますね。
(どちらが正しいわけではなく、好みの問題ですね。)
光の反射=絶対悪ではありません。
被写体や撮影意図、演出によっては反射光も大事な要素になります!
その時その時で使い分ける事が大事ですね。
また、見ての通りサングラスみたいに暗いフィルターです。
装着すると1~2段分暗くなってしまうので、屋内など少し暗い場所で使用する時にはシャッタースピードが遅くなったり、ISO感度も上がってしまって要注意です。
【ちょっと豆知識】
液晶モニターの画面は偏光の為、PLフィルターを経由して撮影すると真っ暗になることがあります。
また、PLフィルターは反射光を遮断する効果がありますが、一番効果のある位置から90度回転(最小効果状態に)すると実は反射効果を上げる効果もあるようです。
まとめ
さてさて、いかがでしたでしょう?なかなか面白いフィルターでしたね。
撮影には必ず必要というわけではありませんが、あったら便利なシチュエーションはたくさんあるかと思います。
色味の修正は加工ソフトである程度行えても、反射光を遮断するなんて加工ソフトではできませんので撮影のお供に是非是非ご利用ください!!
※使用レンズとフィルターの口径の大きさが同じじゃないとご使用できませんのでご注意ください。
■PRO1D WIDEBAND サーキュラーPL(W) ■
58mm
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62mm
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67mm
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72mm
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77mm
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82mm
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