進化したポータブルレコーダーシステム AG-UMR20のご紹介
今回はHD-SDI/3G SDI共に入力可能なSDI収録機AG-UMR20の紹介です。
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AG-HMR10Aの後継機であるAG-UMR20はどの様な仕様に変化したのでしょうか。
まず、個人的に1番大きな変化と感じる部分はSDカードスロットが2つになった事。
そして対応SDカードがSDXCカードまで使用可能になった事です!!
AG-HMR10AではSDHCカードまでの対応、つまり32GBまでしか使用できませんでした。
更にスロットが1つしかないのでSDカードの残量を常に気にしながらSDカード交換のタイミングを見計らって収録する必要がありました。
後継機のAG-UMR20では最大128GBのSDカードまで対応しており、更にスロットが2つある事でリレー録画が可能になってます。
撮影中にSDカードの残量に気をとられなくなったのは大きな変化ではないでしょうか。
各設定での記録可能時間は下表を参考下さい。
※連続記録時間の注意点※
撮影したクリップのファイルサイズが以下の容量・撮影時間を超えるとクリップが自動的に分割されます。
AVCHDのクリップ:約10時間(ファイルサイズが約4GBを超えるとAVCHDのファイルが自動的に分割されます)
MP4のクリップ(SDHCメモリーカード使用時):約4GB
MP4のクリップ(SDXCメモリーカード使用時):約3時間
入力解像度
AG-HMR10Aでは1080/60iまで対応していましたがAG-UMR20では1080/60pまで対応になりました。
記録解像度設定の中に同解像度でも数種類のモードが存在します。
モードによっての違いは下記表を参考にしてください。
この表中のビットレート(VBR)とは
Variable Bitrate(可変ビットレート)というもので文字通りビットレートが変動します。
ビットレートとは【1秒間にどれだけの情報をもっているか】という感じで
ビットレートの数字が大きくなれば大きくなるほど1秒間で表現できる情報量が多いという事になります。
VBRで設定されているビットレート値はあくまで目安であって動画内で動きの激しい部分では高ビットレートになり、動きの少ない部分では低ビットレートにしてくれる可変式の設定です。
逆にビットレートを一定で撮影する方法にCBRという方法があります。
表中の【PH 720/59.94p】と【PM 720/59.94p】のビットレートの違いですが、8ビットは1バイトなので8で割ってやるとMbps→MB/sに換算できます。
平均21Mbpsという事は平均2.6MB/s、平均8Mbpsという事は1.0MB/s。
もちろんPH 720/59.94pの方が高画質であり高ビットレートなので必要容量は大きくなります。
出力設定
【SDI MODE SEL】や【出力先選択】【出力解像度】等の設定があるのですがこの中でも【ダウンコンバート】【3G SDI出力】の2つの設定について焦点を置いてみたいと思います。
ダウンコンバート
この設定は横縦比16:9の画像を4:3の外部モニターに出力する時に設定するものです。
ダウンコンバート設定には3種類あり
【レターボックス】【スクイーズ】【サイドクロップ】があります。
3G SDI出力
1080pモードのとき、HD SDI出力の1080p信号を出力。
- ・LEVEL-A:LEVEL-A方式を選択します
- ・LEVEL-B:LEVEL-B DL方式を選択します
ちょっと上記の説明では分かりにくいと思いますので少し砕きながら説明してみます。
このSDI出力の際に気を付けて頂きたいのがSDI出力の方式です。
基本的に今の現場だとLEVEL-A・LEVEL-B共に対応した機器が基本的には揃っていますが稀に片方のみ対応の機器が存在します。
その際にSDI出力設定を合わせておかないと表示できない事になってしまいますのでご注意ください。
因みにLEVEL-Aは3G-SDI専用のフォーマットですが、LEVEL-BはHD-SDIのフォーマットです。
ただデータレートを倍にしているので3G-SDIと同じデータレートで伝送できるという事です。
しかし、6G-SDIにもなるとLEVEL-A・LEVEL-Bという違いはなく一つの規格として成り立っているのでLEVEL-A・LEVEL-Bの詳しい違いは気にしなくてもいいかもしれません。
以上の事を踏まえこのAG-UMR20を使用すれば普段の収録現場が一層楽になるかもしれません。
1度使ってみてはいかがでしょうか。