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連写に強い!! Panasonic LUMIX DC-G9 で 6K フォトを撮影しよう

Coyote

ここ最近、カメラメーカー各社がフルサイズセンサー搭載のミラーレスカメラに参入し始め、いよいよ本格的なミラーレスカメラの時代が始まりました!
しかし、だからといってフルサイズ機が必ずしもミラーレスカメラの頂点とは限りません。
今回は、フルサイズ機が話題な今だからこそ注目したいフルサイズ機以外の「スゴイ」ミラーレスカメラとしてPanasonic LUMIX DC-G9をご紹介したいと思います。

LUMIX DC-G9ってどんなカメラ?

LUMIX DC-G9は有効画素数約2000万画素のマイクロフォーサーズ規格のミラーレスカメラです。
そう、注目したのはまずこの解像度!
フルサイズやAPS-Cセンサーより小型なマイクロフォーサーズセンサーでありながら、ハイスペックな画像処理エンジンとセンサーの搭載により、2000万画素クラスの綺麗な写真が撮影できるスゴイカメラなのです。
※他のマイクロフォーサーズ機はまだ1500万画素くらいの機種が多いです。(2019年現在)
しかし、機能を凝縮した為か軽量コンパクトなラインナップが多いマイクロフォーサーズのカメラの中では比較的大きめで、小型なデジタル一眼レフカメラと同じくらいの大きさがあります。

ただし、本体が大きな分驚きの機能が詰まっています!
今回はその中でも特徴的な「連写機能」についてご紹介したいと思います。

決定的瞬間を逃さない6Kフォト

6Kフォトとは6K解像度の動画データ(MP4)を記録し、その中からお気に入りのカットを写真データとして記録する機能の事です。
元々映像データは、1秒間に30枚の静止画を連続記録してパラパラ漫画のように連続再生することで動いています。
つまり、6Kフォトは6K解像度の静止画を1秒間に連続30枚のスピードで連写記録し、その中からお気に入りの1枚を写真データとして記録できるというイメージですね。

LUMIXシリーズではLUMIX DMC-GH4の頃から4Kフォトという機能がありました。
こちらは名前の通り6Kフォトの4K版なのですが、4Kから6Kに変わったことでどれくらい変わるのでしょう?
実は、映像の解像度は写真程大きくない為、現在主流のフルハイビジョンが約200万画素、4K映像でも約800万画素程度しかありません。
約800万画素だと10年程前のデジタルカメラと同じくらいの解像度です。
もちろんスマホ画面で見たりA4サイズくらいの印刷であれば十分な品質なのですが、2000万~4000万画素が当たり前になった現代の写真としては少々物足りなく感じるかもしれません。

しかし、6K映像の解像度は約1800万画素です。
1800万画素あれば、現在のデジタルカメラの写真と比較しても十分な解像度ではないでしょうか。

6Kフォトで連写をしてみよう!!

DC-G9は6Kフォトも4Kフォトもどちらも対応していますが、6Kフォトでは1秒30コマ、4Kフォトでは1秒60コマのフレームレート(連写速度)で記録が可能です。
※連続記録時間は10分まで。

1秒間に30コマと60コマでは倍のコマ数なので、より高速連写を求めるのであれば、解像度は下がりますが4Kフォトの方が適しているかもしれません。
しかし、6Kフォトの1秒30コマでも普通のデジカメと比べれば十分高速です。
その為、よっぽどの高速連写を求められない限りは6Kフォトの方が解像度も保てるのでお勧めです。

では、さっそく6Kフォトを試してみましょう。
まずはカメラ左上のダイヤルを「6K」に設定します。

6Kフォトには3つの撮影方法があります。
設定は撮影メニュー内の「6K/4Kフォト」の中から可能で、【6K連写】【6K連写(S/S)】【6Kプリ連写】の3つの撮影方法を選べます。

この3つの設定の中では【6K連写(S/S)】モードが、ビデオカメラの撮影方法と同じ感覚で撮影ができるので、最も簡単です。

設定したら後は簡単! 被写体を狙い、シャッターボタンを押しましょう。

今回はこちらの水風船に針を刺す瞬間を撮影してみました。すると…

いかがでしょう!
針を刺す前から割れる瞬間までの決定的瞬間をしっかりと押さえられました!

6Kフォトがあればこんな瞬間も簡単に撮影できます!

撮影したデータは6Kフォトモードの動画データとして記録されます。
再生画面の中から任意のコマを選べるようになっているので、お気に入りの1コマを撮影後に選んでJPEG記録すればOK!

超高連写との違い

実はDC-G9には6K(4K)フォトのような動画データからの静止画書出しという方法以外に、通常の写真撮影機能にも超高速連写モードがあります。
超高速連写モードでも1秒約60コマのスピードで記録ができ、解像度も2000万画素で記録可能です。
こんなモードがあるなら6Kフォトは必要ないのでは?と思うかもしれませんが、実はこちらの超高速連写モードでは最大50枚までしか連続撮影ができません。
つまり、1秒約60コマの連写スピードで撮っても1秒未満の時間しか連写されません。

一方の6Kフォトの場合は、一度に10分間は連続記録し続ける事ができるのです。
なるほど、だったら1800万画素で1秒30枚×10分も連続記録が出来る6Kフォトの方が、連写としては優秀じゃないか!と思うかもしれません。

しかし、6Kフォトは一度動画データとして記録したデータを再度JPEGとして書き出すという圧縮行程が2回かかるのに対し、超高速連写は最初からJPEGとして記録する(またはRAW+JPEGも可)となる為、連写可能な枚数こそ少ないですが1枚1枚の画質面では6Kフォトよりも綺麗に記録が出来ます。

その為、連写が必要なタイミングがドンピシャで分かっている場合は写真機能の超高速連写で撮影をし、連写が必要なタイミングが分かりづらい時や時間をかけて撮影したい時には6Kフォトの方が優位なのでしょう。

6Kフォトのピントずらし

DC-G9には6Kフォト機能を応用した機能が他にもあります。
その中でも便利なのが、フォーカスの位置を後から選べる「フォーカスセレクト」

「フォーカスセレクト」機能は、一度シャッターを押すとピントの位置を複数の箇所にずらしながら連続撮影をしてくれます。
連続撮影されたデータは、再生画面の中からお気に入りのピント位置の写真を選んで個別の写真データとして記録する事ができるのです!
撮影時のデータ自体は6K解像度のMP4データで記録されています。
ピントをずらしながら動画データを記録し、その中からお気に入りのコマをJPEGに書き出すという6Kフォトと同様の仕様のようです。

撮影後に再生画面からピント位置を選べる

↑の通り、撮影後に画面をタッチするだけでフォーカスポイントを選ぶことができるのです!

6Kフォト撮影時の注意

一見便利な 6K フォトですが、注意点もあります。
6K フォトは実質ムービー撮影の為電子シャッターによる記録方法が取られます。
DC-G9 のセンサーは CMOS センサーなのですが、CMOS センサー+電子シャッタ―で高速な動きを撮影する
「ローリングシャッター現象」という現象が起きる可能性があります。

ローリングシャッター現象とは

実は今回、水風船の写真を撮影した時も不思議な写真が撮れたのですが

ご覧の通り、水風船の上を針で刺したのになぜか下側から割れています。
恐らく風船の割れる瞬間が一瞬すぎて、針を刺した瞬間にセンサーの上から下にかけて記録をしている途中で風船が割れてしまい、結果的に画面の上の方では針を刺した瞬間、下の方は割れた水の写真になってしまい、まるで下から割れているように撮れたのかもしれません。
ただ、これはこれで面白いですよね。

DC-G9は電子シャッター撮影時のローリングシャッター現象が起きにくいよう設計されているようですが、やはりあまりにも高速すぎるとこういったローリングシャッター現象が起きる事があるようです。
ただし、よっぽど動きの速いものでなければこうした現象は起きにくいと思われますのでご安心ください。
※6K/4Kフォト、超高連写設定時は電子シャッターでしか記録ができませんが、通常の写真撮影時はメカシャッターでの撮影が可能。

総評

いかがでしょう。
『大きいカメラは使うのが難しそう』と感じる方もいるかもしれませんが『写真を上手に撮るのが苦手』という人ほど実は使ってみると最強の武器になりそうなカメラです。
今回ご紹介した機能以外にもたくさんの機能が詰まっていて全てをご紹介するのは難しいですが、Panasonicは動画機能に強いメーカーなので、『一瞬を逃さない』というカメラの宿命を自分たちの得意分野を活かして開拓した素晴らしいカメラだと思います。

ただし、6Kフォトは高解像度の映像データの為、ついうっかり何度も撮ってしまうとすぐ容量が大きくなってしまい、カードが一杯になってしまいます。
その為、むやみに撮りすぎると後々のデータ管理が大変です。
便利な機能ですが、頼りすぎずに「ここぞ」のタイミングで活用しましょう!!!
一瞬を逃したくないみなさん!是非お試しください!!

以下6Kフォト作例

月の中に飛行機が飛び込むタイミングを狙いました。
飛行機と月が上手く重なったタイミングでは月が雲の中に入ってしまったので、残念ながら1枚の写真としてはあまり綺麗に撮れませんでしたが、小さな写真を連続写真として並べてみると飛行機の軌跡が見られて面白いです!
これも連写撮影の恩恵ですね。
雲が抜けた頃には飛行機の高度が届かなくなってしまいましたが、せっかく頑張って撮ったので記念に掲載します。

お馬さんの運動会を撮影しました!
ゴールの瞬間をバッチリ捉えています!
ゴール直前から、みんながゴールし終わるまで全て捉えていますので、順位確認もバッチリです!!
オリンピックもありますし、運動会等の決定的瞬間を撮影するにはピッタリのカメラですね!!

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記事を書いたひと
Coyote
Coyote
テレビCMの元オフラインエディター。 映像機材のレンタル屋さんとして、映像に関する事はプロであれ!を信条に出来ることは何でも取り組んでます。 PENTAXを愛用して16年。 低シェア故に輝ける周りと被らない個性が大好き!
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