写真家が富士フイルム「GFX100 II」を使ってわかった躍動感のあるスポーツ撮影の難しさとは
いつもレンタルをご利用いただいているお客様から貴重なレビューとお写真をご紹介させていただきます。
富士フイルムのラージフォーマットフラグシップモデル「GFX100 II」
同社が展開するGFXシリーズの中でも最上位に位置するこのカメラを、フォトグラファーの渡邉大希 様にご使用いただくという貴重な機会がございました。
今回は実際にプロが撮影した写真をご紹介いたします。
最初はお宮参りの現場があったので試しに使ってみました。
写りは本当に素晴らしく、色味もRAW現像しやすかったです。この時感じたのはAFで「そっちじゃない」という反応が割と起きることでした。小さめの四角でカーソル合わせているのですが、瞳AFで違うとこ拾っちゃったり、合っていなかったり。
まあでも慣れと設定を細かく追い込んでいくともっと使いやすくなるかなと思いました。
次は格闘技の撮影です。
2件2日連続であり、それぞれ別の会場で撮影しました。バスケは中望遠のレンズが主になりますが、格闘技は標準域がメインとなります。なので「GF32-64mmF4 R LM WR」がかなり使えると思いました。広めに撮る場合はAFも気になりません。
一緒に使ったのはCanon EOS R3です。もちろんR3と比べるとファインダーの見え方だったりシャッター押して切れるまでのラグを感じたりで瞬間は狙いにくいです。
しかしRAW現像する時にGFXの凄さを体感しました。とても調整できる範囲が広く、破綻しない。これはフルサイズとはまるで違うなと思いました。
室内スポーツは常に照明との戦いがあり、厳しい環境ではシャッタースピードを遅くするか、ISO上げて写り悪くなるかになるので、このデータの残り方は非常に助かります。ただF4だとシャッタースピードけっこう下げて撮らなきゃいけなかったので、単焦点でもいいのでAFの速いレンズがあれば試したいと思います。
「GF110mmF2 R LM WR」のピントは本当にシビアで狙ったところになかなかきませんが、ガチっとハマれば凄い画になりそうです。本当は蹴った方の顔を狙ったのですが、これはこれで膝が刺さったところに目がいくので好きです。
「GF32-64mmF4 R LM WR」は近寄ってきても対応できるので良いです。
KOした瞬間。4:3の画角は新鮮でしたが格闘技に向いてると思いました。
初めて中判を使ったのであまり参考にならない感想かもしれませんが、自分としては今後タイミングを見て導入できればと考えています。
僕が初めて格闘技を撮った時のカメラはX-T4とX-H1でした。やっぱり難しいなと思いながら帰りましたが、意外によく撮れてるものもあり、選手やクライアントに喜んでもらえてお仕事いただくようになりました。
なので富士フイルムは自分の中ですごく特別で、今はキヤノンメインですがいずれは富士フイルムメインでいけるようになると個人的に嬉しいです。
また色々試していきます。この度は貴重な機会をありがとうございました。